【ほっぺ丸かわいい!!】『相棒22』 第11話「その頬に触れるな」ネタバレあらすじ　注目の見どころ

<殺人事件発生>

梶川史彦という男性が、「TXガス」と呼ばれる、数分で死に至る猛毒神経ガスで殺された恐れのある事件が発生。殺された梶川史彦は、職場から、TXガスの原料となる化学物質を、無断で持ち出していたこともわかる。
特命係の2人は、現場に残っていたゲソ痕の靴について当たることを、捜査一課から頼まれる。

<誘拐事件発生>

小学生の男の子が学校へ向かっていた。
ランドセルには、かわいいキャラクターのストラップが付いている。
そこへ、何者かが近づいてきた。

その後、その男の子の母親に、息子を誘拐したと連絡が入る。
犯人は、警察に言わずに、郵便受けを確認しろと指示をする。
母親が言う通りに郵便受けを見ると、中には、不審なメガネが入っていた。

<残されたほっぺ丸>

捜査一課からの頼まれごとの途中、杉下は、小さなほっぺ丸の人形を発見する。
ほっぺ丸とは、キャラクターグランプリで一位を獲得した、話題のぬいぐるみのことである。
近くには、ちぎれたチェーンも見つかった。
さらに、小学校の名前と「にぶみなと」という氏名も書かれており、状況からすると、無理やり引っ張られた拍子に外れてしまったのではないか、と予想できた。
トラブルに巻き込まれた可能性があるので、杉下と亀山は、安否確認をすることに。

<丹生初音との対面>

杉下が「にぶみなと」君のマンションへ向かうと、母親が対応してくれた。
杉下が見つけたほっぺ丸について話すと、学校へ行く途中に落としたのだろうという。
母親の名前は丹生初音。みなとが落とした人気のぬいぐるみ・ほっぺ丸を作った人物だった。
玄関には、ほっぺ丸のイラストが飾られている。
杉下は、同じマンションに引っ越してきた住人のふりをして、ほっぺ丸の大ファンなのだと言い、初音と話をしながら初音の様子を観察する。

<疑惑>

マンションから出た杉下は、亀山と合流。亀山によると、学校に問い合わせてみたところ、みなと君は、今日は欠席しているということだった。
杉下は、初音がカメラが内蔵されたメガネをしていたこと、ワイヤレスイヤホンをつけていたことを、亀山に報告。そのことから、おそらく、みなと君を誘拐した犯人に、脅されているのではないかとも推測した。

しばらくすると、初音が家から出てきた。亀山は、初音の尾行を始める。

<持永凛>

杉下は、初音の勤務先へ行ってみることに。社長の小園によると、初音は出社しておらず、今も連絡がとれない状態だという。
杉下は、Rinという名前のデザイナーを知っているかと、社長に尋ねる。
「Rin」は、初音の家の玄関に飾られていたほっぺ丸のイラストに書かれていた名前だった。
さらに、杉下は、ほっぺ丸をデザインしたのは、初音ではなく、Rinではないかとも社長に尋ねた。
始めは、隠そうとしていた社長だったが、素直に認め、ほっぺ丸は、持永凛というデザイナーの作品だと話し始めた。
凛は、半年前に自殺してしまったらしい。
キャラクターグランプリ発表の前日のことだった。
パソコンには遺書があったという。
杉下は、初音の机を見せてもらう。
そして、ボールペンを見つけ、借りることにした。
さらに杉下は、近くにいた八巻萌美というスタッフに、ほっぺ丸の中綿には、ポリプロピレンを綿状にしたものを使っているということも教えてもらう。
萌美は、凛と仲が良かった人物。萌美によると、凛は、5歳の頃に、遊園地に置き去りにされており、現在家族はいないらしい。
杉下は、凛が自殺したという現場も見せてもらった。
手すりにはこすれた痕があった。

<犯人の指示>

初音は、ショッピングモールへ来ていた。
犯人の指示で、コインロッカーに入っているほっぺ丸のぬいぐるみを、近くのベンチに置くように指示される。
初音の近くで、犯人との会話を聞いていた亀山は、杉下に、誘拐は確定だと報告。杉下は、ぬいぐるみには、TXガスが仕込まれている可能性があると、亀山に伝えた。

<ほっぺ丸からのガス噴出>

ぬいぐるみを抱えた初音を、亀山はしっかりと尾行している。
すると、突然、男が現れた。
男のブーツは、捜査一課が追っていた殺害現場に残された、ゲソ痕のブーツだった。
男は突然、初音からぬいぐるみを奪って逃走。亀山は男に飛びついて確保する。
しかし、その拍子に、ほっぺ丸のぬいぐるみが転がって行ってしまった。
それを女の子が拾うが、亀山はとっさに自分のジャケットを女の子にかぶせる。
その直後、ほっぺ丸のスイッチが入って、ガスが飛び出してきた。
亀山は顔面にガスを浴びてしまう。

亀山が浴びたガスは、TXガスではなく、抹茶だった。
亀山は無事だったが、鑑識の調べで、殺された梶川史彦の口からポリプロピレン繊維が発見されたため、梶川は、ぬいぐるみから噴き出したTXガスにより殺害されたことが確定した。

初音は、犯人の指示で、どこかのトイレに置かれたほっぺ丸のぬいぐるみを手に入れていた。

<持永凛の行動>

杉下が、初音のデスクで見つけたボールペン型のUSBには、「持永凛の行動報告書」が入っていた。
初音が調査会社に依頼したものと考えられる。
そこには、キャラクターグランプリの選考委員長と密会し、お金を渡している写真があった。

<ほっぺ丸のガス噴出が起こる場所>

虹か丘美術館で、ほっぺ丸のぬいぐるみが発見される。
中からは、トマトジュースが噴き出してきたという。

初音が最初に行ったショッピングモールは、元々、凛が置き去りにされたという遊園地があった場所だった。
そして、虹ヶ丘美術館は、凛が学生時代に入選した絵画コンクールの表彰式があった場所だった。
杉下は、これらのことから、一連の事件には、持永凛の自殺が関連していると推測する。

<持永登紀子>

杉下は、凛が自殺した場所の手すりにあった痕には、銀の成分が付着していたという情報を手に入れる。
芹沢と出雲は、凛が育った施設を訪ね、持永凛の母親だと名乗る「持永登紀子」という人物が訪ねてきたという情報を手に入れる。
そして、亀山と伊丹は、初音からぬいぐるみを奪ったゲソ痕の男・辺見岳を確保する。

辺見岳によると、持永登紀子が、TXガスが入ったぬいぐるみを梶川に作らせていたという。
辺見は、TXガスの原料が持ち出されていることに気づき、梶川のことを調べていた。
そして、ぬいぐるみにTXガスを仕込む設計図を見つけたらしい。
そのことを確かめようと、梶川の自宅に行ったところ、梶川は死んでいた。
TXガスで殺されたのだとすぐにわかったという。
嫌な予感がし、今度は登紀子の家に行ってみると、初音のマンションの郵便受けに何か入れたのを目撃。何かが起こるのではと考え、初音の後を付けたという。

<持永登紀子の調査>

みなと君を誘拐した犯人は、持永登紀子で間違いないだろうと考えられた。
杉下と亀山、伊丹たちの捜査員は、登紀子のアパートへ踏み込む。
そこにみなと君はいなかったが、初音が凛にパワハラをしていたというメールを発見する。

みなとの携帯に電源が入り、位置情報が特定された。
場所は、持永登紀子の職場である帝堂化学だった。
さらに、今度は、アートギャラリーで牛乳入りのほっぺ丸が発見される。
アートギャラリーは、凛が専門学校の卒業制作展をした場所だった。

<一連の事件の真相>

初音は、凛が死んだ場所にいた。
初音は、犯人が凛の母親だと気づき、凛を追い詰めてしまったことを謝罪し、みなとだけは助けてほしいと頼む。
「ぬいぐるみの頬を押せば助けてやる」と言われ、初音はほっぺ丸の頬に手をかける。
しかし、そこに杉下がやってきて阻止。近くでそれを見ていた登紀子は、亀山に確保された。
さらに、帝堂化学では、芹沢と出雲が無事にみなと君を保護する。

登紀子は、梶川を殺害したのは、追加のお金を払わないと通報すると脅してきたからだと言う。
そして、初音に対しては、この女が凛との思い出であるほっぺ丸を奪ったと非難した。
登紀子によると、ほっぺ丸は、凛が小さな頃に、自分のために書いてくれたものだという。
体が弱い自分に、元気が出るようにと見せてくれたのが、ほっぺ丸だった。
どうしても育てていくことができず、置き去りにしてしまったが、ほっぺ丸がグランプリを取ったことをテレビで知り、一目会いたいと思ったらしい。
しかし、凛の会社に行くと、凛は自殺しており、社長からは、ほっぺ丸は初音がデザインしたと言われてしまった。
そして、自殺に疑念を抱いたのだった。

しかし、初音は凛から母親との思い出を奪ったわけではない。
初音は、凛からグランプリの受賞について、「お金を渡すと有利になるのか」相談されていた。
そのことが気になり、調査会社に凛の行動を依頼。そして選考委員長にお金を渡していることを知り、凛に問いただしたのだった。
凛は、初音の言葉を聞いて後悔しており、発表前に、賞を辞退すると言っていたが、自殺。そのため、初音は自分が追い詰めてしまったから、凛は自殺してしまったのだと考えていた。
驚いた登紀子は、初音のパワハラについてのメールのことも聞いたが、それについては杉下が、メールの送信時刻から、ねつ造されたものだと考えられると説明した。
メールは社長から受け取ったものだった。

<凛の自殺の真相>

伊丹たちが、社長の小園を連れてきた。
杉下は小園に、パワハラメールのねつ造の理由は、凛を殺害したからだろうと指摘する。
社長の腕時計の銀製のベルトには、傷があった。
凛の自殺現場の手すりの傷からも、銀の成分が検出されている。
社長は、凛にグランプリで不正を行うように指示したのも自分だと認めた。
お金まで渡したのに、直前になって辞退すると言い出したので、もみ合いになり、突き落としてしまったという。
その後、自殺に見せかけるために遺書をねつ造し、いつか登紀子が初音に接触し、不正がバレてしまうのを恐れて、パワハラメールを送ったのだった。

小園社長は連行されたが、登紀子は、生きている意味はないと、隠していた別のほっぺ丸を取り出す。
頬を押して死のうとしたが、初音は、凛は、「お母さんに会いたくて、キャラクターデザインの道に進んだ」と言っていたと伝える。
杉下は、凛が不正に手を出してしまったのも、お母さんに会いたい一心だったのではないかと言った。
それを聞いて、登紀子は静かに泣き崩れた。