【さわりだけネタバレ】小説「祈りのカルテ」あらすじ紹介

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医療系ミステリー小説「祈りのカルテ」。ここではそんな「祈りのカルテ」について詳しく紹介しています。

作品の基本情報に加えて、「祈りのカルテ」のあらすじをさわりだけネタバレしてまとめました。あらすじが気になるけど最後のネタバレまでは知りたくないという方はぜひ参考にしてみてください。

 

また、「祈りのカルテ」のここが好き!という部分も考えてみました。謎解きミステリー以外にも注目したいポイントを記しているのでぜひ読んでみてください。




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小説「祈りのカルテ」とは?


  • 作品名:祈りのカルテ
  • 著者:知念実希人
  • 初版発行日:2018年3月29日
  • ジャンル:医療系ミステリー
  • 出版社: KADOKAWA

小説「祈りのカルテ」は、小説家でもあり、医師でもある知念実希人さんによる作品です。

舞台は大学病院で、主人公である研修医が患者に関する謎を解いていくというミステリー系の物語となっています。

2022年8月10日には続編となる「祈りのカルテ 再会のセラピー」が発売されました。


 

【ほどよくネタバレ】小説「祈りのカルテ」あらすじ

小説「祈りのカルテ」は、5つの短編で構成されています。

主人公である研修医・諏訪野良太が、病院の中のそれぞれの科で研修を受けながら、そこで出会った患者が抱える問題を解決していきます

それぞれのお話のあらすじをを完全なネタバレにならないようにほどよく紹介します。

 

一、彼女が瞳を閉じる理由

医学部を卒業して医師国家試験に合格した諏訪野良太。そんな彼は母校である純正会医科大学で2年間の研修を受ける。

内科や外科などの色々な科で研修を受ける研修医だが、諏訪野がまず最初に配属されたのは精神科。立石という医師の指導の元で、諏訪野は研修を受けることになった。
そこで諏訪野は、瑠香という患者に出会う。
瑠香は、1~2ヵ月に1度は睡眠薬の多量接種で定期的に搬送されてくる常連の患者さん。
小さな頃に親が離婚して家出少女となった瑠香は、高校退学後は男の家を泊まり歩くような生活を送っていた。水商売の仕事で出会った会社員の男性と結婚するも2年後に離婚。
バツイチ孤独となった彼女は現在、生活保護を受けている。

医師やナースの間では、瑠香に対して「どうせいつものことだ」という認識になっており、いつも通りに処置をして、落ち着けば退院させるというのが日常的になっていた。

そんな中、諏訪野は瑠香の退院が毎回決まって5日だということに疑問を抱く。

 

二、悪性の境界線

2週間前から配属となったのは外科。指導医である冴木真也の元で、諏訪野は研修を受けている。

ここで、諏訪野は近藤玄三という男性の患者を担当することになる。
再来週に80歳を迎える近藤は、検査でがん細胞が発見され、早期胃癌の診断をうけていた。
しかし早い段階での発見だったため、お腹を切るのではなく、体への負担が少ない内視鏡手術のみで完治する可能性が高いというのが指導医の見解。近藤もそれに従い、内視鏡手術を受けることに同意していた。
しかし近藤は突如、手術を拒否すると言い始める。さらに、来週中にお腹を切って癌を切除する開腹手術をしてくれと要求してきた。

近藤が内視鏡手術を拒否し、現段階で必要がない開腹手術をなぜいきなり希望してくるのかさっぱりわからない冴木と諏訪野。
悩んでいた諏訪野は、近藤が病院内である男性と会っていたのを思い出す。

 

三、冷めない傷痕

研修2年目に入った諏訪野は、現在皮膚科で研修をうけている。
指導医は桃井という年齢不詳の女性医師。ここで諏訪野は守屋春香という女性の患者に出会う。
シングルマザーである春香には小さな娘がいるが、入院中には職場の上司で恋人でもある鍋島という男性が娘の世話をしてくれていた。
春香は揚げ物の最中に油をこぼしてしまい、足にひどい火傷を負ったという。
しかし、諏訪野は受傷時の写真を見て、火傷の箇所に疑問を持つ。

小さな疑問が気になり春香について調べていると、7年前に春香が外科を受診していることがわかった。
そしてその時のカルテを見ると、今度は検査のやり方に小さな引っ掛かりをおぼえた。
そして春香の包帯を変えている時には、負った火傷が広がっているという大きな異変に気付く。

 

四、シンデレラの吐息

諏訪野の現在の研修先は小児科。指導医・志村の元で、大忙しの研修医生活を送っている。

諏訪野がそこで出会ったのは喘息で救急搬送された姫井姫子。8歳の女の子だった。
姫子は強い発作だったので念のため入院となったが、現在の症状は安定している。志村が今後の治療方法などを説明して、両親も安心していた。
しかし、諏訪野が姫子のデータを電子カルテに入力しようとして検査結果を確認していると、投薬したはずの薬が摂取されていないことがわかる。

 

五、胸に嘘を秘めて

研修医生活もあともう少し。現在諏訪野は、指導医の上林の元で循環器内科で研修をうけている。

ここで諏訪野が担当するのは、最高級の個室に入院している患者だった。
VIP待遇となっているその患者の名前は四十住絵理。有名な大人気女優だった。
心臓に疾患を抱える彼女は、補助人工心臓の装置を付けて入院生活を送っている。治療には移植治療が必要となるが、日本で受けられる可能性はかなり低い。そこで、絵理と所属事務所はアメリカでの移植手術を考えていた。
億単位のお金が必要となるが、所属事務所がお金を準備し、転院先の病院も自分たちで探すつもりだという。
そのせいか、治療にほとんど関わることがない日本の病院には大した思いはないようで、諏訪野に対しても冷たい態度だった。

そんな中、絵理の入院が週刊誌によってスクープされてしまう。

 

小説「祈りのカルテ」のここが好き!

最初から最後まで「面白かった!」という感想がぴったりの「祈りのカルテ」ですが、特に「ここが好きだ!」と感じた部分を紹介します。

 

読みやすさ

とにかく読みやすいです。

医療系の物語は、難しい言葉がたくさん出てくるので、読みにくいというイメージがあります。ドラマなどでも手術シーンは専門用語が飛び交っていて、画面がなければ理解できないかもしれないと思ってしまいます。

しかし「祈りのカルテ」は、手術などのシーンはなく、ほとんどは病室や医局での会話です。病名や手術の名前など、専門の言葉も出てきますが、難しいと感じないぐらいわかりやすく書かれています。

字ばかりの本は苦手という方も読みやすいと思いますよ。

短編なので、1つ1つ区切りながら読むことができるのも魅力です。

 

感動系ミステリー

研修医・諏訪野が患者が抱える悩みを解き明かしていくのが「祈りのカルテ」の特徴ですが、その結末には感動させられます

悲しい終わり方で後味がわるいということはないので、安心して読むことができますよ。

ミステリーではありますが、全体的に優しい物語です。

 

指導医のカッコよさ

諏訪野が研修をするそれぞれの科に指導医が登場します。この指導医たちがとてもカッコイイです。

必ず最後にいい言葉を言ってくれる特徴があります。

研修医・諏訪野が主人公ですが、私的には諏訪野のバックに構えているこの指導医の先生方が一番印象的でした。

「こんな上司いいな!」と思える人たちばかりです。

 

小説「祈りのカルテ」ドラマ化情報

「祈りのカルテ」は、2022年10月から連続ドラマとなることが決定しています。

主演はKis-My-Ft2の玉森裕太さんです。ドラマ「祈りのカルテ」については別記事で詳しく紹介しているので、そちらも合わせてご覧ください。

「祈りのカルテ」いつから放送?キャストや主題歌、原作との違いは?
ドラマ「祈りのカルテ」がいつから放送なのか、主題歌についての情報や原作との違いはあるのかをまとめた記事です。出演キャストも一人一人紹介しています。




まとめ

小説「祈りのカルテ」の基本情報やあらすじを、さわりだけネタバレしてあらすじを紹介しました。

 

  • 「祈りのカルテ」は知念実希人さんによる作品
  • 研修医が患者の謎を解いていくミステリー系物語
  • 「彼女が瞳を閉じる理由」「悪性の境界線」「冷めない傷痕」「シンデレラの吐息」「胸に嘘を秘めて」からなる5つの短編集
  • 注目ポイントは読みやすさ・結末の感動・指導医のカッコよさ
  • 2022年10月から玉森裕太さん主演でドラマ化

 

ドラマ化にもなっている人気作です。読書の秋の一冊にぴったりですよ。ぜひ読んでみてくださいね。




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