漫画や小説が大好きでよく読んでいます。今回は小説『わたしの幸せな結婚』という作品を紹介します。
表紙もとても美しい絵で、小説初心者の方も読みやすい作品です。ネタバレなしで紹介するので、ぜひあなたも読んでみてください。ファンタジーとキュンキュンが詰まった素敵なお話ですよ。
『わたしの幸せな結婚』はどんな作品?
- 作品名:わたしの幸せな結婚
- 作者:顎木あくみ
- ジャンル:恋愛ファンタジー
- 連載:カクヨム
- 出版:富士見L文庫(KADOKAWA)
- 発売巻数:4巻(2021年1月現在)
明治・大正時代を背景とし、そこに恋愛とファンタジー要素も取り入れられた作品となっています。小説『わたしの幸せな結婚』は顎木(あぎとぎ)あくみさんによるデビュー作品です。KADOKAWAが提供している小説投稿サイト「カクヨム」で掲載されています。物語は完結しておらず現在も不定期で掲載が続けられています。
『わたしの幸せな結婚』の主な登場人物・あらすじ
<主な登場人物>
・斎森 美世(さいもり みよ)
物語の主人公。前妻との間に生まれた娘で、生まれた者は異能を持つと言われる齊森家の長女として誕生したが、異能を持たず生まれてきた。継母から可愛がられることはなく、虐待ともいえる仕打ちを受けながら家庭内では下僕のように扱われてきた。
・久堂 清霞(くどう きよか)
異能を持つ久堂家の当主。容姿端麗だが冷酷無慈悲であることで有名。これまでも婚約した女性はみんな、3日も経たないうちに彼のもとから逃げ出している。
・斎森 香耶(さいもり かや)
美世の異母妹。美世とはちがい父母から大切に育てられている。姉である美世のことは良く思っていない。
・辰石幸次(たついし こうじ)
異能を持つ龍石家の次男。美世と香耶の幼馴染。おとなしく温和な性格。
・ゆり江
久堂家に仕えており、清霞の身の回りの世話をしている。美世に対しても心優しい女性。
<あらすじ>
美世は異能の能力がある齊森家の長女だが、力を持たず、実母を失くしてからはまるで下僕のように扱われながら育てられてきた。
自分とは違い美しく、異能の能力のある妹と比べられ、虐待を受けて育っていくうちに笑うことさえもできなくなり、まるで抜け殻のようにただ生きているという生活を送っていた。
そんな時、父に嫁に行くように命じられる。
嫁ぎ先の相手は冷酷無慈悲で有名な久堂家の若き当主・久堂清霞だった。
帰る家もない美世は捨てられる覚悟を持って嫁いでいく。
ろくな教育を受けていないため、名家の嫁にふさわしいような華道や茶道も嗜むことのできない美世は、実家でも使用人としてやってきた仕事の一つである料理をするなどして過ごしていく。
しかし思っていた生活とは違い、初めこそひどい言葉を投げかけてきた清霞に対しても優しさを感じるようになり、次第に惹かれていく。
また、清霞も美世に対して今までの女性には感じなかった愛しさを感じるようになる。
小説『わたしの幸せな結婚』を読んだ感想
小説『わたしの幸せな結婚』は、簡単に言えば日本版のシンデレラのような物語といえます。政略結婚が当たり前だった時代と家柄のお話です。
過酷な状況で育ってきた美しい女の子がまるで王子様のような男性に嫁いでいき、だんだんと恋というものを知っていきます。まだ完結した作品ではないですが、おそらくハッピーエンドとなることは間違いないでしょう。
しかし、ただのシンデレラストーリーというわけではありません。物語には異能と呼ばれる特殊能力が存在し、物を自在に操ったり炎を出したりといったファンタジー要素が含まれています。
また、主人公の出生に対しても謎のようなものがあり、単なるラブストーリーとしてではなく、ファンタジーやミステリーが好きな人も楽しめるのではないかと思います。
そしてとても読みやすいというのもポイントの一つです。
私が感じる小説が苦手だと感じる原因は、風景の描写や感情の表し方などがとても難しく表現されていることではないかと思うことがよくあります。きっとそれが小説の良いところなのでしょうが、あまり字を読みなれていない場合は、少し重たく感じてしまうのです。
その点この作品は、良い意味で余計なことが書いておらず、難しい言葉を使っていないので小説は苦手という方もきっとさくさく読めると思います。
また、話は続いているのですが、1冊完結型のような区切り良い終わり方をしてくれるところも良いと思いました。
謎は残ったままなんですが、いちおうそこで起こったイベントに決着はつくので、いい意味で落ち着いて次の巻を待つことができます(3,4巻の終わりは続きが気になる状態で終わっています)。
読めば読むほど面白くなるので、初めて読む小説としても良いと思いますよ。
絵柄が欲しいという方は漫画版もあるのでそちらを読んではいかがでしょうか?漫画版については別記事で紹介しています。
まとめ
小説は絵がほとんどなく、字だけで物語を想像していくものですが、自分で登場人物たちのイメージを考えることができるので楽しいですよね。漫画『わたしの幸せな結婚』もたくさんの登場人物が出てくるのであなたもイメージしながら楽しんでみてくださいね。